久しぶりに東京で運転するなら、車線変更や首都高、自転車・歩行者への対応に不安を感じる人も多いでしょう。
東京では、生活道路、幹線道路(環七・環八など、地域の交通の中心となる主要な道路)、交差点、駐車場、首都高など、走る場所によって注意点が異なります。
本記事では、特に23区とその周辺を中心に、運転再開前に知っておきたい道路事情や注意点を、具体的な場面ごとに解説します。

東京で運転を再開するなら「道路ごとの違い」を知っておこう
東京の道路は、幹線道路から住宅街まで環境が大きく変わります。
久しぶりに運転する場合は、単純なアクセル・ブレーキ・ハンドル操作だけでなく、「次にどの車線へ入るのか」「自転車が側方にいないか」「交差点のどこを見るのか」といった判断を運転操作と並行して行う必要があります。
環七・環八・甲州街道・玉川通り等の幹線道路では、渋滞の中でも車線判断が必要
警視庁の2025年の交通渋滞統計を見ると、一般道路の平日平均の路線別渋滞距離は、環七通り外回り6.0km、内回り5.7km、環八通り内回り4.5km、外回り3.9km、甲州街道上り2.6kmでした。玉川通り上りでは、調査対象区間の渋滞率が19.8%となっています。
これは「渋滞しているから運転できない」という意味ではありません。ペーパードライバーにとって重要なのは、流れが詰まっている状況でも、前車との距離を保ちながら、次の交差点や目的地に合わせて早めに車線を選ぶ必要があるという点です。
これらの幹線道路を利用する予定なら、「目的地直前になってから車線を変える」のではなく、事前にルートを確認して、どの交差点までにどの車線へ移動するかを把握しておくと判断に余裕を持ちやすくなります。
特に路上の駐停車車両やバス停などによって前方の車線が使いにくくなる場面では、前だけを見るのではなく、ミラーと目視で側方・後方を確認することも必要です。
東京で注意したい自転車・小型モビリティ
東京では自転車を「例外的な存在」と考えない
東京で運転するとき、とくに意識したいのが自転車です。
警視庁によると、2025年の東京都内の交通事故全体に占める自転車関与事故の割合は45.9%でした。つまり、自動車を運転する側も、自転車が周囲にいることを前提に確認する必要があります。
さらに、2026年上半期の警視庁資料では、自転車乗用中の交通事故は8〜10時と16〜18時の通勤・通学時間帯に多く発生しています。また、自転車事故の道路形状別では交差点が46.9%、交差点付近が6.6%を占めています。
久しぶりの運転では、車だけを追っていると、自転車への確認が遅れやすくなります。
左折前には左側方と後方、右折時には対向車だけでなく横断歩道へ進んでくる自転車まで確認するなど、「交差点へ入る前から周囲を見る」ことが重要です。
電動キックボードなどの小型モビリティも車道を通行する
東京では、自転車に加えて電動キックボード等を見かける場面もあります。
一定の基準を満たす電動キックボードなどは「特定小型原動機付自転車」に分類され、原則として車道を通行します。車両通行帯(道路上で車が通行するために区切られた、一般に「車線」と呼ばれる部分)がある道路では、原則として一番左側の車両通行帯を走行します。
また、一定の条件を満たす「特例特定小型原動機付自転車」に限り、標識等の条件を満たした歩道を通行できる場合があります。
自動車側から見ると重要なのは、左側に自転車以外の小型モビリティがいる可能性も考えておくことです。
左折、路上駐車車両を避ける進路変更、道路脇の店舗や駐車場へ入る場面などでは、サイドミラーだけで判断せず、死角(ミラーでは確認しにくい範囲)を目視で確認する習慣が必要になります。
首都高で注意したいポイント
首都高は「普通の高速道路と同じ感覚」で考えない
首都高速道路株式会社は、首都高について、密集した市街地の中で整備されてきたため「カーブが多い」と説明しています。また、出入口やJCT(ジャンクション:複数の道路が分岐・合流する接続部分)が多く、道路の分岐や合流が頻繁にあります。幹線道路の中央分離帯部分などを利用して建設された場所もあるため、道路の左側だけでなく右側にも分岐・合流箇所があります。
つまり、ペーパードライバーにとって首都高の難しさは、単純に速度が高いことだけではありません。
「カーブの先を見る」「案内標識から進む方向を判断する」「出口に合わせて車線を選ぶ」「左右どちらから合流車が来る可能性があるかを見る」といった複数の作業が重なることにあります。
首都高では、箱崎JCT、大橋JCTを含め、多くのJCTについて首都高速道路株式会社の公式サイトに個別のルート案内が用意されています。初めて走る予定のルートなら、ナビ任せにせず、利用する入口・JCT・出口を事前に確認しておくとよいでしょう。
首都高「JCT・複雑なルート案内」を確認する(外部サイト ↗)
また、首都高では案内標識だけでなく、文字情報板や図形情報板などから渋滞・規制・所要時間に関する情報が提供されています。運転中にすべてを読もうとするのではなく、自分が見る必要のある路線番号や出口名を先に把握しておくと、情報を絞りやすくなります。
首都高のルールや一般の高速道路との違いを先に復習したい人は、内部記事の「首都高と自動車専用道路の違い」も補足として確認できます。
首都高|ペーパードライバーが知っておきたい自動車専用道路との違い
雨の日の首都高では、晴天時と同じ車間距離・速度感覚で走らない
雨天時は、視界だけでなく路面状況も変わります。
首都高速道路株式会社によると、雨の日は路面が滑りやすくなり、制動距離(ブレーキが効き始めてから車が停止するまでに進む距離)も伸びます。2025年度のデータでは、雨天時の1時間あたりの死傷事故件数は雨天時以外の約4倍とされています。
久しぶりの運転であれば、ワイパー操作や曇り止め、ライト操作まで含めて作業量が増えることも考えておきましょう。
「晴れた昼間なら対応できそうだが、雨や夜間になると急に余裕がなくなる」という場合、それ自体が自分の課題を把握する重要な材料になります。
東京で注意したい運転場面
新宿・渋谷など駅周辺の交差点では「見る対象」を整理する
大きな交差点では、青信号になったからといって前だけを見て進めるわけではありません。
右折なら対向直進車に加えて横断歩行者や自転車、左折なら横断歩道と左側方の自転車・二輪車などを確認する必要があります。
久しぶりに運転する人が混乱しやすいのは、「何を見るべきか知らない」ことよりも、複数の対象をどの順番で確認するかが定まっていないことです。
交差点へ入ってから慌てて探すのではなく、進入前に減速し、横断歩道、対向車、側方というように視線を移す余裕を確保することが重要です。
信号、一時停止、一方通行、指定方向外進行禁止(標識の矢印で示された方向以外へ進むことを禁止する規制)などの基本ルールが曖昧になっている場合は、運転を始める前に知識を復習しておきましょう。
住宅街では「道路幅」だけでなく一方通行と見通しを確認する
世田谷区や目黒区などの住宅街を実際に走る予定があるなら、幹線道路から目的地までの最後の数百メートルも事前に確認しておきましょう。
見るべきなのは、道路幅だけではありません。一方通行、進入禁止、見通しの悪い交差点、曲がり角、駐車車両、対向車とすれ違える場所なども確認対象です。
狭い道では「対向車が来たら急いで通過する」のではなく、余裕のある場所で速度を落とし、必要なら停止し、自車の左右の余白を確認してから進むことが基本です。
また、見通しの悪い交差点では「誰も来ていないだろう」と考えず、自転車や歩行者が現れる可能性を前提に、いつでも停止できる速度で接近する必要があります。
東京で駐車するときは「駐車できるか」だけでなく出庫まで考える
日常利用では、目的地まで走れることと同じくらい、駐車できるかどうかが重要です。
機械式駐車場を利用する予定なら、入庫可能な車両サイズや操作方法を事前に確認しましょう。コインパーキングや商業施設の駐車場では、柱、隣車、歩行者、自転車を見ながら切り返すことになります。
バックモニターがある車でも、画面に映らない範囲があります。ミラーや目視を併用し、自分が普段使う車の車幅や後端位置を把握することが必要です。
車庫入れの基本手順を先に整理したい場合は、下記記事で確認できます。知識として手順を把握したうえで、自分が使う車と駐車場で車両感覚を確認することが次の段階です。
運転再開前に確認したい8つのポイント
公道へ出る前に、次の項目を自分で確認してみましょう。
- シート・ミラーを自分で調整できるか
- ウインカー、ライト、ワイパー、シフトなどを迷わず操作できるか
- 一時停止や信号、優先関係など基本ルールを思い出せているか
- 左右の車線を維持しながら速度を調整できそうか
- ミラーと目視を使って車線変更できそうか
- 右左折しながら歩行者・自転車まで確認できそうか
- 自宅や目的地で使う駐車場へ入出庫できそうか
- 首都高を利用するなら、合流・車線選択・出口確認まで行えそうか
車のスイッチや基本操作そのものが曖昧な場合は、公道へ出る前に停車状態で確認しておくことが大切です。
自分の不安を「東京の運転が怖い」で終わらせない
運転再開前には、不安をもう一段具体化してみてください。
「東京だから怖い」ではなく、「環八で隣の車線へ移れるか不安」「左折するとき自転車まで見られるか不安」「自宅前の狭い道で対向車とすれ違えない」「首都高で出口に合わせて車線を移れるか分からない」「駐車場で車幅が分からない」というところまで整理します。
課題が具体的になれば、何を確認し、何を練習すればよいのかも見えやすくなります。
反対に「全部不安だから、とにかく走って慣れよう」とすると、運転中に必要な情報量が一気に増えてしまいます。
まずは基本操作、次に生活道路、交差点、幹線道路、必要であれば首都高というように、自分が実際に使う場面に合わせて段階を分けて確認すると、取り組む課題を整理しやすくなります。
「知っている」という事と、「実際の道路でできる」という事
ここまで読めば、東京でどのような点に注意すればよいかは知識として整理できます。
ただし、「車線変更では後方を確認する」「左折では自転車を見る」と知っていることと、環七・環八・甲州街道・玉川通り等や都心の交差点を実際に走りながら、適切なタイミングで確認・判断・操作できることは同じではありません。
実際の運転では、周囲の車、自転車、歩行者、信号、標識、ナビ、目的地への進路など複数の情報を扱いながら、自車を操作する必要があります。
そのため、記事を読んだだけで「もう一人で問題なく運転できる」と判断するのではなく、自分が苦手だと感じた場面を実車で確認することが大切です。
東京では「実際に使う道」で確認するのがおすすめ
運転を再開する目的が、子どもの送迎、通勤、買い物、家族の送り迎えなどであれば、最終的に必要なのは「一般的な道路を走れること」だけではありません。
自宅から幹線道路へ出られるか、いつものスーパーへ駐車できるか、勤務先までの交差点や車線変更に対応できるか、といった、自分の生活に必要なルートを走れることが重要です。
出張型のペーパードライバー講習では、対応するスクールであれば、自宅周辺や普段利用したい道路など、実際の目的に合わせた練習を相談できます。首都高走行、マイカー利用、駐車練習などへの対応可否はスクールによって異なるため、事前に確認しましょう。
また、安全に配慮した実車講習では、経験豊富なインストラクターから周囲の見方や判断のタイミングについて確認を受けながら練習できます。
当サイト掲載スクールでは、教習車だけでなく、マイカーで受講する場合にも、インストラクターが助手席側からブレーキ操作を補助できる「補助ブレーキ」を取り付けて対応するケースが基本です。普段使用する車で、車幅や操作感覚を確認しながら練習できる点も出張型講習の特徴です。なお、補助ブレーキの取り付け方法や対応可能な車種等はスクールによって異なる場合があるため、申込み前に確認してください。
当サイトでは掲載スクールについて、補助ブレーキや任意保険等の掲載基準を設けています。
講習を受ければ事故を起こさなくなるわけではありません。一方で、自分では気づきにくい確認不足や、実際の交通状況の中で迷いやすい場面を確認する手段として、実車で自分の課題を確認できる講習を活用する価値があります。
東京都で受講できるスクールを探す
ここまで読んで、「自分は車線変更を実車で確認したい」「自宅周辺の狭い道路を練習したい」「首都高まで確認してから一人で運転したい」など、課題が具体的になった人は、その課題に対応するスクールを比較してみてください。
東京都で受講可能なスクールを一覧で比較したい人
東京都のペーパードライバー講習スクール一覧・比較を見る
車両・高速道路・時間帯など条件から探したい人
条件から自分に合うペーパードライバースクールを探す
交通ルールや標識の記憶そのものに不安が強い場合は、まずオンライン学科で知識を整理しておくとよいでしょう。
オンライン学科教習の内容を確認する
※オンライン学科は交通ルールや標識などの知識を整理・復習するためのもので、実際の道路での確認・判断・車両操作を確認する実車練習とは役割が異なります。
よくある質問
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東京で久しぶりに運転します。いきなり首都高に乗っても大丈夫ですか?
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運転ブランクが長く、一般道での速度調整、車線維持、車線変更などに不安がある状態で、運転再開直後から首都高を走るのは危険です。
首都高ではカーブ、左右からの分岐・合流、JCT、出口に合わせた車線選択など複数の判断が必要です。まず一般道で基本操作と周囲確認を実車で確認したうえで、首都高を別の練習課題として段階的に進めるのがよいでしょう。
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道が狭く、一方通行がある住宅街ではどう練習すればよいですか?
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最初に、実際に利用するルートの一方通行、進入禁止、道路幅、見通しの悪い交差点などを確認しておきましょう。
実際に走る際は、狭い道路ほど速度を落とし、対向車や自転車、歩行者が現れたときに停止できる余裕を残すことが重要です。
車両感覚に不安がある場合は、知識だけで判断せず、その道路で必要になるすれ違い、左折、狭路での車幅感覚などを実車で確認しましょう。
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ペーパードライバーでもカーシェアで運転を再開できますか?
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有効な免許やサービスの利用条件を満たしていれば、カーシェアを利用すること自体は可能ですが、普段乗っていない車では、車幅、ブレーキの感覚、シフトやパーキングブレーキ、各種スイッチなどが自分の記憶と異なる場合があります。
久しぶりの運転では、走行開始前に車両の基本操作とサイズを確認してください。実際の道路では、その環境に応じて安全確認・判断・操作を同時に行う必要があります。
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東京の交通量が多い道路で車線変更できる気がしません。コツはありますか?
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目的地の直前まで同じ車線を走り、最後に無理に移動しようとしないことが重要です。
環七・環八・甲州街道・玉川通り等を走る場合も、事前にルートを見て、右左折や出口より前の段階で必要な車線を把握しておきます。
そのうえで、前方の流れだけでなくミラー、ウインカー、目視による側方確認を行い、十分な間隔がないときは無理に進路を変えないことが基本です。
予定した交差点を曲がれなかったとしても、急な車線変更をするより、そのまま進んで安全な場所でルートを組み直すほうが落ち着いて対応できます。
まとめ
東京で運転を再開するときは、「東京の道路は難しそう」という大きな不安を、具体的な運転場面へ分解することから始めましょう。
環七・環八・甲州街道・玉川通り等の幹線道路では車線選択、自転車や電動キックボード等がいる環境では側方確認、交差点では歩行者と自転車、住宅街では一方通行や車両感覚、首都高ではカーブ・分岐・合流・JCT・標識への対応がポイントになります。
そして、知識として注意点を理解したら、「自分は実際の道路でも確認と操作を同時にできるか」を考えてみてください。
不安な場面が具体的に見えてきたら、その部分を実車で確認することが、運転再開に向けた次のステップになります。
「優しく・丁寧」な対応を大切にする
おすすめのペーパードライバー講習
(東京都)
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※免責事項:この記事は、道路事情や運転時の注意点など、一般的な情報を提供することを目的としています。実際の運転にあたっては道路交通法を遵守し、周囲の状況に応じて十分な安全確認を行ってください。事故統計、道路構造、交通規制、道路の運用状況などは変更・更新される可能性があります。現地の標識・信号、道路管理者や警察、道路交通情報などの最新情報をご確認ください。
また、本記事の情報は、個々の運転スキルや道路環境に合わせた個別のアドバイスではありません。
ご自身の状況に合わせて実車で課題を確認・練習したい場合は、当サイトでご紹介しているペーパードライバースクール等で、専門のインストラクターによる実車指導を受けることをおすすめします。
- 現役タクシードライバー/4tトラック乗務経験
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普通自動車第二種免許を保有し、運転免許証はゴールド。現在は東京都内でタクシードライバーとして乗務しています。4tトラック(MT車)での業務経験もあり、安全運転を意識しながら、実際の道路で求められる周囲確認や危険予測、車両感覚、運転時の判断などを日々実践しています。
ペーパードライバー向けの記事では、久しぶりの運転で不安を感じやすい車線変更や右左折、狭い道路でのすれ違い、駐車、周囲確認などについて、安全運転の観点と実際の道路環境を踏まえた内容になっているかを確認しています。
記事内情報の確認日:2026年9月17日





